目指すは女性と同じホルモンバランス
目的は女性化なので女性と同じホルモンバランスがMTFの理想です。
しかしホルモンバランスは一人一人違うので最適な服用量(以降適量とかきます)もまた違ってきます。
服用量が多すぎると・・・
意味がありません。
副作用や体の負担が大きくなるだけです。
女性化効果は適量でほぼ頭打ちになります。
それより増やしても女性化がその分進むことありません。
少なすぎると・・・
男性化が抑えられず女性化しません。
自分に合った服用量の調べ方
【1】 一ヶ月間毎日同じ量のホルモン剤を服用する
↓
【2】 血液検査でホルモン値をチェック
↓
【3】 女性の平均値と比べてみて服用量を調節
↓
【1】に戻る
まず女性化で推奨されている服用量よりも少ない量から始めます。
一ヵ月間服用を続けたら血液検査で血中の男性ホルモン値と女性ホルモン値を調べてみます。
女性の基準値と比べてみることで服用量を増やすべきか減らすべきかがわかります。
調節してまた一ヵ月服用します。
これを繰り返せばあなたの理想の服用量がわかります。
女性と同じホルモンバランスになればそれがあなたの適量です。
体の負担を最小限に抑えつつ最速で女性化できます。
基本的に適量であれば頭痛、吐き気、だるさなどの副作用を感じることもありません。
気をつける点として、
ホルモンバランスは急激には変化しません。
少しずつ目的の値に近づけていくのが理想です。
ホルモン値の調べ方
病院で血液検査をしてもらい男性ホルモン値と女性ホルモン値を調べましょう。
男性ホルモン値は総テストステロン値という項目です。
女性ホルモン値はエストラジオール値という項目です。
総テストステロン値の男女の平均
男性 277〜1111 (ng/dl)
女性 16〜86 (ng/dl)←MTFの理想
一般男性の平均値は277〜1111です。
かなり個人差があることがわかります。
MTFは女性の基準値を目指していくので、
75ng/dl以下が望ましく、35〜60ng/dlがベストです。
男性ホルモン値は主に黄体ホルモン剤によって下がります。
なので数値が高ければ黄体ホルモン剤の量を増やします。
男性ホルモンは昼間は分泌量が減り、
朝の数分の1に下がるので血液検査は朝に受けるのがよいです。
エストラジオール値の男女の平均
男性 16〜71 (pg/ml)
女性 16〜331 (pg/ml)
MTFの理想値 16〜300
一般男性、一般女性共に最低値が同じなのがわかります。
上限の値もあまり差がありません。
これは、女性でも生理の周期などによって値が激しく上下するためです。
エストラジオール値は卵胞ホルモン剤の服用で上がります。
女性化に必要なのは、
女性ホルモン値を上げることより男性ホルモン値を下げることが重要なのがわかります。
血液検査の費用
総テストステロン値とエストラジオール値の両方で7000円程度(保険適用なら2000円ほど)です。
・保険適用とは
保険証があれば医療費は本来3割負担で済みます。
しかし保険証を使えるのは病気の疑いがある場合に限ります。
病気の症状がない場合や健康診断が目的の場合は保険証は使えないので10割負担になります。
なのでホルモン値の検査は基本的に全額自己負担になります。
(たまに3割負担で受けさせてくれる医師の方もいます。)
まとめ
女性化には時間がかかります。
変化はすぐに起こるものではなく数ヶ月から数年かけて少しずつ変化していきます。
なので女性化している実感というのは中々得られないものです。
不安であれば病院でホルモン値を調べてもらうといいでしょう。
ホルモン剤の服用を始める前にも血液検査をしましょう。
健康状態を確かめるためと、あなたの通常時のホルモン値を知っておけば調節がよりしやすくなります。
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