第2世代ピルは男性化作用が強い
ピルの世代ごとのアンドロゲン作用で記述したように、
第2世代ピルに使用されている黄体ホルモンの成分は
アンドロゲン作用(男性化作用)が強い
です。
なので女性化ではあまりおすすめできないかもしれません。
第2世代ピルとは
ノルゲストレル、レボノルゲストレルという成分が使用されている製品のことです。
これらが使用されているピルは第2世代ピルであり、あまりおすすめできません。
製品名では
・トリキュラー
・プラノバール
・シクロプロギノバ
などがあります。
ピルの豆知識
第2世代ピルは、
今でも世界中で使用されているメジャーなピルです。
しかし男性化作用が強い点は昔から問題になっていました。
天然の黄体ホルモン自体にも男性化作用はあります。
しかし黄体ホルモンが分泌されている非トランス女性が男性化しないように、
その作用は微々たるものです。
むしろ男性ホルモンを抑制する作用の方が強いので、
男性化するどころか女性化します。
しかし第2世代ピルに含まれる黄体ホルモンは
天然の黄体ホルモンの数倍の男性ホルモン活性作用
があるため抑制よりも活性が優ってしまう場合があります。
そのため第2世代ピルを日常的に使用していた一部の女性に男性化が起こるという副作用が見られました。
この問題を解消すべく第3世代、第4世代のピルが開発されていくことになります。
第3世代はアンドロゲン活性率を、
天然の黄体ホルモンと同程度にまで下げることに成功しました。
第4世代に至ってはほぼゼロにすることに成功しました。
しかし世代が進むごとに、
今度は血栓症になるリスクが増大していくという新たな問題を抱えることになりました。
今でも第2世代ピルが現役なのはそのためです。
一長一短あり、
どの世代のピルが優れているとは一概には言えないのです。
MTFに適しているのはどれ?
最も多くのMTFに使用されているのは第3世代です。
私がおすすめしたいのも第3世代ピルです。
第3世代は天然黄体ホルモンと同程度のアンドロゲン作用です。
なので女性化の妨げになるようなことは全くありません。
血栓症リスクとの兼ね合いを考えると最も良い選択肢だと思われます。
どの世代のピルを使うかは、
ご自身の望むものを選んでいただければと思います。
が、選ぶ際に以下のことは考慮してください。
新しい世代のピルほど男性化作用は減るけど血栓症リスクが増大します。
古い世代ほど血栓症リスクは低いけど男性化作用が強いです。
第3世代ピルで有名なのはダイアンなどです。
よろしければご参考にしてください。
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